Bonfire Design #5 @Yahoo! LODGE 参加しました
190828 Wed. Bonfire Design #5 @Yahoo! LODGE
テーマ「インハウスデザイナーと新規事業」
今回は「インハウスデザイナーと新規事業」という気になりすぎるテーマ。Bonfire自体初参加で、初めてのYahoo! LODGEに足を踏み入れる。
- LODGEはコワーキングスペースらしい。Bonfire参加者ではない方もフロア中にいっぱいいて驚いた。
- ホワイトボードが多め? ライブドローイングするからかもしれないけど、ぱっと見でホワイトボードや共同で作業できそうなスペースがあちこち目に入る。お絵描きしやすくて楽しそう。
- アウェイ感がすごい。Yahoo!のなかのひとが多いのかと思ったら必ずしもそうでもなさそうなのに何故か周りが同窓会ムード。同窓会行ったことないけど。複数人で参加してるのか、ぼっちの我浮き気味な気がして隅っこに座る。
- どのプレゼンも面白かったです! タイムリミットがあったので、懇親会は参加せず。
- ライブドローイングすごかった! ライブドローイングされてた方にお話伺ってみたかったなー。LT後の隙間時間を狙ってたけど、別の方とお話されていたので話し掛けるタイミングを見失った残念……
- 資料公開あるって知らなかったので、下記プレゼン内容ざっとメモ。
- ライブ配信コンテンツ「ワイキュー」でやったこと
- Pairsエンゲージでつくった「気負わない」世界観のデザイン
- スタディサプリENGLISH ビジネス英語コースのPdM 兼 UXデザイナーとしてやったこと
- デザイナーとしての新規事業チームでのコミュニケーションの取り方
- PayPayのスピード×ビジネス×デザイン
ライブ配信コンテンツ「ワイキュー」でやったこと
・染矢 沙織さん(ヤフー株式会社 デザイナー)
・野波 淳里さん(ヤフー株式会社 デザイナー)
1.ワイキューとは?
視聴者参加型ライブエンタメクイズ番組、全問正解者で賞金山分け。8名で7ヶ月。MLP。yahooでもちょっと特殊。
2.問題点と解決方法
問題点
- 対象ユーザが不明
- ライブ配信のノウハウがない、揃ってない
コンセプト「惰性的な日常にドキドキする瞬間を作りたい」
課題ありきのサービスでないので、対象ユーザが不明。
リーンキャンバス:課題曖昧
ペルソナ:曖昧…
やったこと
- ノウハウ揃ってない →まずノウハウを揃える
→クイズサービスを触り倒す
→UXへの興味増、チームプレイ、多様な問題ジャンル、ゲーム性の拡張などにつながった
- 対象ユーザが不明 →まず作ってから反応見て決める。社内検証。リリースまでに2回社内検証。
MC、回答時間カウントダウンなども2回目は作り込んでいたので、盛り上がりも観察できた。
ターゲットを絞らなくても、社内検証で強みや弱みを明らかにできた。明確ではないターゲットであっても参加してくれるための工夫を考えられた。
3.開発スケジュール
- 18/2 PJ指導、4メンバー増員、稼働開始、7末 リリース予定。
- デザインのリソースは2人
- 生配信、クイズ出題、賞金獲得の主要3機能に絞ってデザイン実施。
- まず擦り合わせのためのラフなワイヤーを作って進めた
- 進め方に正解はない
感想
- コンセプトはどうやって決めたんだろう? ユーザの課題や明示的になっていない価値を探る、というのもUXデザインだと思うがその流れではないということなので。
- こういう、課題や収支やビジネス条件ありきではなくて、現場のコンセプトありきで始めるサービスをリリースできるの羨ましい。どういう仕組みでリリースまで漕ぎ着けたのか気になった。
Pairsエンゲージでつくった「気負わない」世界観のデザイン
岩崎 花梨さん ◆ eureka, Inc.
Pairsエンゲージ
- マッチングと結婚相談所の両方
1.世界観について
pairsとpairsエンゲージ何が違うの?
- pairs:長期的な恋愛関係を築きたい。好きなタイミングで婚活。
- pairsエンゲージ:結婚し家庭を築きたい(1年以内に結婚)。婚活に寄り添ってほしい
世界観「ユーザの不安や疑問をコンシェルジュへ気負わず相談できるような空気感を作る」
2.人を感じられる世界観
コンシェルジュが24h365d。いつでも、気負わず、相談できる。
3.アクションを気負わせない表現
婚活の各アクションのハードルは高い(将来の結婚につながるので)
少しでもアクションを気負わせない
- 話しかけやすいモデルの選定:優しげな笑顔、ターゲット層と年齢が近い、清潔感
- コンシェルジュの言葉遣い:堅苦しすぎない、丁寧で信頼できる語り口
- ファーストコンタクトのアイコンの工夫
ファーストコンタクトでは、マッチングした男女が喫茶店で1時間で話す。ハートマークではハードルが上がりそうなのでコーヒーカップアイコンにすることで気軽に会ってみようという気持ちの喚起を狙う。
感想
- 世界観を実現するUIってすごく難しいと思うので、コンシェルジュのいる空気感の作り方や、ファーストコンタクトアイコンの件は勉強になりました。確かに結婚前提だと1アクションに対するハードルがエベレスト級だもんなぁ
- やっぱり世界観とそれを徹底できる状況を作るのって大事ですね……
スタディサプリENGLISH ビジネス英語コースのPdM 兼 UXデザイナーとしてやったこと
石黒 勇気さん ◆ Quipper Limited
ビジネス英語コースを始めた経緯
- ビジネス英会話始めた人、だいたいオンライン英会話を始める。でも話せるようになっていない。
- 基礎力を自学自習で学ばないといけないのでは、ということで、日常会話コースのノウハウがあるのでビジネス英語コースを始めた。
「事業理解を深めて、専門性を活かしてスピード感を持ってプロダクトデザインする」のがインハウスデザイナーの良いところ
1.事業理解するためにしたこと
- ドメイン理解
- ユーザ理解
- 事業戦略理解:何故このビジネスをやるのか?
- 事業責任者のビジョン理解
- 企画書を読む
- チームに浸透させるためにConfluenceで可視化する
- 事業戦略に沿ったスケジュール・優先度を整理する
2.専門性を活かすためにしたこと
- 瞬間発話プラクティス
- 紙→アプリケーションに移行
- 臨場感を強化(写真を入れてみる)
- ユーザインタビューの設計・実施する(事業責任者のSlackで10分でやること決定)
- やってみると課題が出てくる
- 狙いは学んだキーフレーズを活用させたいけど、それを使わない回答が出てきたり
- 状況と問題を限定し、キーフレーズを使うように改善
- 何百とある問題に合わせた写真が必要
- 相手を外国人に絞る
- 自分目線に絞る
- リアリティのあるライティング、質感、表情
- アプリケーション以外のデザインまで幅を広げる
- キーフレーズチェックの動画パターンテスト。動画撮影。現地チェックもした。
- 事業責任者もいるSlackにバンバンいろんなパターンや結果を流した。PJ内のデザイナーのプレゼンス向上にもつながった。
3.スピード感を保つためにしたこと
デザインする対象の取捨選択。それ以外は開発者ドリブン。
MLP実現のために2回の意思決定をした。
- プロダクトの価値にフォーカスするため。どこに価値を置くか?
- 開発工数との現実が可能なプランのため。
感想
- どの登壇者さんも面白かったけど、個人的には今回1番興味深かった。というか刺さった。私事だが丁度英語の勉強を始めたところなのも良いタイミング。
- デザイナーのプレゼンス向上や、意思決定のスピードアップに事業責任者を現場のSlackに入れるの面白い。人によっては双方共にうざがられそうなので、責任者と良い関係を築けているんだと思う。
- スコープの取捨選択と、関係者の責任範囲の明確化を徹底することで動きやすくしている印象。
- 『「事業理解を深めて、専門性を活かしてスピード感を持ってプロダクトデザインする」のがインハウスデザイナーの良いところ』そう! そうなんですよね!
- 最後に「理想的なユーザビリティと、事業の方針を擦り合わせてプロダクトを作れるのがインハウスデザイナーの強み」という感じのことを仰っていたような気がする。デザイナーもエンジニアも内製の良いところ&面白いところってそういうところだと思う。企画書とかは勿論読んでいるけど、デザインや開発を進めやすくするために事業部より事業に詳しくなるくらいを目指してるので、同じ面白さに共感して貰えたようで勝手に嬉しかった。事業方針とデザインと開発がカチッとはまるとアドレナリンドバるよね。
デザイナーとしての新規事業チームでのコミュニケーションの取り方
日野 文恵さん ◆ 株式会社ミクシィ
プレゼン資料も口頭説明も全てnoteに公開してくださっているのでめちゃくちゃ有り難かった。
https://note.mu/hin0arashi/n/nf7e5c408c0d2
行なっているワーク
感想
- mocri初めて聞いた。さぎょイプと理解。他のツールとの差別化要素って何だろう? ちょっと触ってみよう。
- 裁量権を決めておくのは本当にオススメ。ただツールの切り替えとかは予算や手続き上難しいことも多いので、「SketchからFigmaへの移行もスムーズにできた」って辺りもう少し詳しく聞きたかったなー。
PayPayのスピード×ビジネス×デザイン
藤木 恵理さん ◆ PayPay株式会社
paypay、ファイナンスカテゴリNo,1アプリ
支持されている理由:めっちゃお得(毎月キャンペーン)、どこでも使える、操作が簡単
1.開発スタイル
スピード*ビジネスのデザイン
- 要件がマネジメント層で決まっている
- スピーディーなデザインが求められる
- プロダクト責任者がデザイン責任者
スピード*ビジネス*デザインのメリット
- 早い
- 経営戦略に則って進められる
- 大規模デザインで刺激的
開発スタイル
- UXデザイン重視
- 思想案→極限ダイエット
- 週1スプリント
2.立ち上げ当初の失敗
課題
- 異文化コミュニケーションの壁:インド人上長
- メンバーケアが行き届かない:効率化のために1on1も省略。健康やメンタル、課題のケアができなかった
- チームマネジメントの課題:体制ができてない
- タスクが偏ってモチベーションが分散
- 他デザイナーの状況不明
- 共通認識がないまま進み、手戻りが発生
3.解決法
- 異文化コミュニケーション:英会話、日本語レッスンの導入。文化の違いはデータからの提案。
- メンバーケア
- シニアデザイナーとジュニアデザイナーのペアでOJT体制
- チームマネジメント
- コンシューマーと加盟店さん向けの分け方じゃなくて、1プロジェクト1アサインで責任感UP
- 夕会で毎日情報共有
- UXフローで全員共通認識を持つようにした(日本語読めないメンバーでもOK)
感想
- 異文化コミュニケーション大変そう……言葉の壁より文化の壁が高そう……
- ビジネス上要件が決まっている大型案件の立ち上げ、異文化コミュニケーション以外は概ね覚えがありすぎてずっと「それな〜〜」って頷いてばかりだった。
- やっぱり業務の責任範疇を明確にして動きやすく&責任感を持ってもらうのは大事だなー
- UXフローとかデザインは言葉の壁を低くするってのは確かになーと思った
以上。
主催及びご登壇された皆様、ありがとうございました!
translateで文字列を纏めて置換する(Python3)
python3で、特定の文字列の置換をしたい場合、replaceを使っていましたが、translateを使えば複数文字列を纏めて置換できる備忘録。
replaceでの置換。
# 標準入力 s = input() # 改行コードに加えて罫線を入れる print(s_lines.replace('¥n', '-----------------¥n'))
translateでの置換。
# 標準入力 s = input() # 置換したい文字列の辞書 lst = {'A':'1', 'B':'2', 'C':'3', 'D':'4', 'E':'5', 'F':'6', 'G':'7'} # print(s.translate(str.maketrans(lst)))
macのストレージ容量逼迫時の空き容量確保対策
事象
Xcodeのアップデートをしようと試みたところ、空きディスクが少なすぎるとエラー。このMACについて > ストレージ で残容量を確認したところ、121GBフラッシュストレージの残り容量が約8GB、システムが80GBを超える事態に。容量削減でやったことメモです。 環境は下記の通り。開発/デザイン用マシンなので、プライベートのiPhoneバックアップや写真/音楽等のデータは無し。
- MacBook Pro 13-inch, 2017
- mac OS Mojave 10.14.4
- 2.3GHz Intel Core i5
- メモリ 16GB
やらなかったこと
Time Machineのローカルスナップショット削除
調べてみたところ、システム容量圧迫原因の上位にランクインしているのがこちら。 ただ今回のMacBookは主に開発用で、必要なファイルはクラウドに保存していてTimeMachineは使っていないのでやっていません。
iPhone/iPadのバックアップファイル削除
同じ理由でiPhone/iPadのバックアップは別のマシンで取っているので無し。
やったこと
ディスクにあるファイルを確認
まずはディスクの中身を可視化。フリーソフトのDisk Inventory Xをインストールして、ぱっと見で容量食っているファイルをチェック。
左にディレクトリ構造、真ん中が可視化、右側が可視化の色別のファイル種別とその容量。(ちなみに上記は容量確保後のスクショです。一部はファイル名など非公開情報が入っていたのでまとめてモザイクをかけていますが、実際にはモザイクはありません)
どう見てもアプリケーション(Unity、Xcode、Microsoft Office、Adobe)が大部分を占有していました。とはいえ、ストレージで表示されるシステム領域とアプリケーションは別なので、アプリケーション以外をチェック。要らないファイルをぽちぽち消していきました。特に効果があったのが下記。
dockerの設定容量を最小の16GBに
dockerの仮装領域がかなり占めていたので、使っていないDocker Imageやコンテナを削除。参考にさせて頂いたのは下記。
Docker for Macを使っていたら50GB位ディスク容量を圧迫していたのでいろんなものを削除する - Qiita
docker ver.2.0.0.3では、PreferencesからGUIで削除できるようになってます。 あと仮想ディスクイメージも、最小の16GBに設定変更。(これが効いた)
homebrewのdownload cacheを削除
brew cleanup
Homebrew 2.0以降は、30日間隔で自動的に削除する形に変わったようですが、今すぐ容量を減らしたかったので実行。Homebrewのコマンドは、下記纏めてくださっているのを参考に。
今さらだけどHomebrewのコマンドをちゃんと理解して使おう - Qiita
不要なファイルとアプリケーション削除
当然ながら、書類やダウンロードフォルダに放り込んでいた資料や素材を削除。必要なものはdropboxへ。Unityの使っていないアセットや、Sketchのテンプレ等も削除。ゴミ箱も空に。
使う予定のないiMovie等の公式アプリも削除。公式アプリは、Launchpad起動(F4キー、またはトラックパットで4本指ピンチイン)して、iPhoneのホーム画面のように不要なアプリ長押し → ×ボタン押して削除、でアンインストール。これが意外と効果があります。詳しくは下記公式。 support.apple.com
結果
システム容量59GB、利用可能21GBになりました。まだ減らせそうですが一旦今日はここまで。
octaveでヒストグラムが表示されない時に解決した方法
前の記事で書き忘れたこと。
そもそものinstall方法はこちらに記載があるので、この手順でやれば問題は起きないのではと思います。
上の説明に気付かずにinstallした結果、何故かoctavaでヒストグラムが表示されない。
エラー
gnuplot> set terminal aqua enhanced title "Figure 1" font "*,6" dashlength 1 line 0: unknown or ambiguous terminal type; type just 'set terminal' for a list
再インストール等色々とうにゃうにゃしたので、あまり参考にならないかもしれませんが、最終的にこちらに記載の解決策を試したところ、ヒストグラムが表示されるようになりました。
echo "setenv GNUTERM qt;" >> ~/.octaverc
以上。
Cousera Machine Learning を修了しました
2019/02/04から始めたMachine Learningコースを、本日2019/04/17、無事に修了しました。
先人達の記事や翻訳が本当にありがたかったので、後陣の皆々様へ多少なりともサポートになればと思い、困ったことなどの実体験レポートを認めることにしました。
tl;dr
- cousera Machine Learningコース、機械学習の基礎がわかるので超おすすめ。今すぐ勢いで申し込もう
- 英語ができなくても、数学が得意でなくても、社畜でもなんとかなる
- 実戦で使えるようにするなら、演習の復習はやった方が良い
Machine Learningコースって?
機械学習初心者が学ぶならこれ、ってくらい有名なStanford大学のオンラインコース。機械学習と聞いてパッと思い浮かぶような、下記の内容を網羅できます。
- 教師あり学習:回帰と分類(線形回帰、ロジスティック回帰、ニューラルネットワーク、サポートベクターマシンSVM)
- 教師なし学習(K-meansクラスタリング、主成分分析PCA、異常検知)
- レコメンド
手法以外にも、正規化や、実際に機械学習を使う際の考え方やTips等も、惜しげも無く教えてくれる神コース。
この講義の最も素晴らしい点は、「直感的に理解できる」だと思います。「中身はわからなくても手法が使えればいいや」ではなく、「その手法を使った時に、何がどう動いてこの結果ができているのか?」をきちんと可視化して教えてくれるところ。数式が出てきて躓きそうになっても、ほぼ必ず同じ内容を可視化したり別の方法で説明してくれるので、1回ビデオを最後まで見るとなんとなく理解できる。こんなに教え方が上手いひとがいるのかと驚愕します。気をつけないと、するする理解した気になってしまって、後で何度もビデオを見返すことになるので要注意。
最後の講義ビデオを終えると、講師のAndrew Ng先生の優しさに泣く。ありがとうございました……!
受講前の小生のスペック
- 某日本企業の社畜。サービス企画、サーバ系システムのPMや開発工程管理、UXデザイナー等。何屋かよくわからない。
- 企画屋当時、Google AnalyticsやExcel使ったサービス利用実績分析等は最低限やってた
- Python/Java/PHP/HTMLは齧ったことがある。が、ほぼ10年以上前
(インターネッツ黎明期に自サイトをタグ打ちしていたオタク) - 機械学習やDeep Learningについては入門記事や書籍に触れた程度
- 英語勉強中。TOEIC 640くらい。超簡単な文章ならわかるレベル
- 線形代数や統計学は大学でやった記憶だけある。ほとんど覚えていない
受けようと思ったきっかけ
流行に乗り遅れた職場で興った 何でも屋 データサイエンティスト増やそうキャンペーンで勉強を始めたものの、Pythonの各ライブラリを使うだけだと結局何をしているのか全くわからなかったので。
もう少し詳しく。元々AIには興味があって、今後はExcelやブラウザを使うのと同じようにAIも使いこなせないと死ぬな〜と思っていました。キャリアの方向性は常に迷走しているものの、マネジメントや企画屋をするにしても基本的な技術の概要は知っておくべきだし、エンジニアするなら当然知るべきだと。
機械学習やAIについてオンライン/オフラインで情報収集している中で、こちらの講義名と先生のお名前をよく見かけることに気付く。と言っても、いつか受けようかな〜と思っている程度で、社畜なので平日の時間もなかなか取れずに幾星霜。
職場で「データドリブン」がバズワードになり、機械学習を勉強する機会に恵まれたものの、企業向け各セミナーは概ね「使えること」が目的なので「なぜそれを使うのか?」「なぜそのパラメータを選ぶのか?」等については良く解りませんでした。勿論、使うこと第一という考え方も大事だと思うのですが、自分は中身のロジックや動きがわからないと理解できないし使いこなせないタイプなので、基礎から学びたかった。(典型的な暗記ができないタイプです)
なんやかんやで偶然2/3のタイミングでCouseraのページを開いたら、受講開始2/4の文字が。受けるなら今しかねぇ! と勢いで申し込みました。勢い大事。
なお、講義ビデオ自体は無料で視聴できるそうなのですが、自分は〆切がないと別のことをしてサボる癖があるので、己のケツを叩く意味で課金して始めました。
(昔見たときは6k円くらいだった気がするけど、小生が申し込んだときは8,573円でした。ガチャ課金より圧倒的にお得だしめちゃくちゃ勉強になるので実質タダ)
受講スタイル
主な環境は、MacBook Pro 13inch (ver.10.14) とiPhone。時々iPad Pro。
通勤中や空いた時間にiPhoneで講義動画を見て、プログラミング演習の課題はMacで。プログラミング演習は主に週末土曜日に終えて、日曜は 遊び 予備日にしてました。基本的に決められたスケジュールに合わせて、1週間単位で課題を提出。平日まったく時間が取れなくても土日でカバー。講義のスケジュール通り11週で修了しました。
他の方の受講レポートを拝見すると、サクサク受けて数日でクリアした! なんて猛者もいらっしゃる模様。すごい。
講義の流れ
講義は全部で11週間。講義ビデオを見る → 復習クイズ5問 → プログラミング課題の流れ。チャプターによっては、クイズ5問が2回あったり、プログラミング課題があったりなかったり。
クイズとプログラミング課題は80%以上で合格。クイズは1問までは落としても大丈夫。3回間違えると8時間後まで再チャレンジできない。クイズの問題は時々少しだけ変わるので、前回と同じ回答で大丈夫と思わずにちゃんと読んで回答した方が良い。
プログラミング課題は、コマンドラインからsubmitで何度でも提出できる&自動採点。 夜中でも時間を気にせずできます。
英語できなくても大丈夫?
聴き取り/読み取りができるに越したことはないですが、できなくても何とかなります。まず講義のビデオに日本語字幕がある。有志の皆様本当にありがとうございます。ただ字幕が途中で切れていたり、訳がおかしかったりする場合があるので、その時は英語字幕に切り替えてGoogle翻訳にコピペすればOK。
字幕が途中で切れているビデオに出会って絶望した場合は、字幕を提供してくださる先人に感謝して、ローカルで字幕をつけてビデオを再生すれば問題ない。(オンライン視聴でないとビデオ視聴の受講履歴はつかないので、ローカルで見終えたらオンラインでも視聴フラグを立てておくこと)
プログラミング課題のPDF、ソースコードも英語ですが、こちらも全て翻訳してくださっている先人が居り、日本語で理解することができます。本当にありがとうございます。スクリプトの中のメモは、ほぼ解答に近いヒントが書いてあるので、読んでから解くのがオススメです。
クイズの日本語訳は見つけられませんでしたが、基本的には講義内で出てきた単語が主なのでそこまで困りません。全てGoogle翻訳に放り込めば何とかなります。5問中1問は英語の翻訳ミスで落としてもやむなし、という心意気で臨みました。(再チャレンジもできるし)
……本当は英語の勉強がてらやればよかったとは思うのですが、社畜は課題をクリアするので精一杯でした。無理して続かないよりはテクノロジーに頼るスタンスで。
数学・統計学わからなくても大丈夫?
最低限のことは、講義ビデオで先生が教えてくださるので大丈夫かと思います。行列演算でわからなくなった箇所は、検索して色々なサイトを徘徊しました。講義に出てくる単語で検索すると、解説してくださっているサイトもたくさん見つけられます。
あとはこちらの本が比較的わかりやすい。全部は読んでいませんが、必要なページだけ目を通す感じでOK。
プログラミングできないけど大丈夫?
プログラミングスキルはそこまで必要ないと思いますが、何らかの言語に触れたことがあれば安心です。実際に書くコードは数行、多くてもfor文数個なので、殆ど数式をそのまま書くような感じです。(y = a*x + b、みたいな)
octaveは初めて触れましたが、講義ビデオにもoctaveチュートリアルがありますし、課題を提出するのにoctaveで困ることはありませんでした。(フォーラムを見ると、インストールで躓くケースがあるようです)
講義自体がoctaveを中心に進むので、octaveをインストールできるPCは必要。プログラムの大半は準備されていて、【ここからここまでの間に、講義ビデオでやった式を入れてね!】って書いてあるので、そこに数行埋めるだけです。
よくわからない時は、講義ビデオを見返したり、過去のフォーラムのTop View辺りを探して解きました。何度でも提出し直せるので、クリアするまで書き直し→提出の繰り返し。
プログラミングで1番困ったのは、1問目は正解だけど、1問目のコードを使った2問目ではエラーになるケース。(結果的に、1問目のコードが1問目のパターンでのみ通るコードで、汎用性がなかった)
何問目から解いてもいいのですが、1問目のコードを使って次のコードが動く、というシチュエーションが多かったので、殆ど1問目から順に解いてました。
ちなみに、検索すると先人達のソースコードがGithub等に上がっていますが、他所様の回答をコピペするとcouseraから永久追放なので厳禁です。そこまでしなくても、色んなパターンで数式を書き直すとクリアできます大丈夫。
自分はプログラミングが得意ではないので、クリアし終えた後に、他の方のコードを参照して復習に充てました。行列を使って1行で書いている猛者のコードはとても勉強になるので、クリア後に見てみるのはオススメ。
他に読んだ本など
何も知らないでいきなり飛び込むよりは、サラッと読める入門書に触れておくと良いかもしれません。本だけで十分に理解できなくても、単語を知っているだけで違うと思います。
最初はガチ初心者だったので、ひとまずざっくりと流し読み。
機械学習そのものではないですが、データサイエンティストって? という内容をざっと網羅する用に。
データサイエンティスト養成読本 登竜門編 (Software Design plus)
- 作者: 高橋淳一,野村嗣,西村隆宏,水上ひろき,林田賢二,森清貴,越水直人,露崎博之,早川敦士,牧允皓,黒柳敬一
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2017/03/25
- メディア: 大型本
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Python使ってざっと基本的なところを流したい方向け。
機械学習のエッセンス -実装しながら学ぶPython,数学,アルゴリズム- (Machine Learning)
- 作者: 加藤公一
- 出版社/メーカー: SBクリエイティブ
- 発売日: 2018/09/21
- メディア: 単行本
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何に気をつけるべき?
チャプターによってビデオの量と課題の難易度にばらつきが大きいので、前倒しで受けられる週はなるべく前倒しで時間を稼いでおいた方が良いです。特にビデオが多い週は、単純計算でビデオの時間分の時間がかかります。(倍速再生すれば別)
あと、3週目までの線形回帰やロジスティック回帰辺りの内容(正規化など)がベースとなって後半まで効いてくるので、最初の方はしっかり理解できるまでビデオを見たり調べることをオススメします。(あとで遡ることになった)
細かい話ですが、課題提出の〆切は、PST(米国太平洋標準時)なので、JST(日本標準時)とは17時間時差があります。日本時間で24時を回ってもまだいけますので諦めないことが肝心です。
で、結局どこまでできるようになったの?
基本的な機械学習の手法については、動きが直感的にわかるようになりました。ただ、例えばプログラミング課題に出てきたような画像認識のアプリケーションをバリバリ書いて作れるようになっているかというと、全く作れる気がしません。プログラミング課題はあくまで数式を少し埋めるだけのものなので、Pythonで復習がてら全てのコードを移植してみようかと思っています。
何にせよ、本を読んだりPythonのライブラリを使っただけではわからなかった、機械学習の基本的な考え方を理解できるようになったのはとても有難いことです。「この講義をどれくらいオススメしますか?」と訊かれたら、全人類とりあえず受けてみて、という程度にはオススメです。ここまでの文章を読む時間が捻出できる方でしたら、このまま勢いで申し込んでみては如何でしょうか。
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